それは哲学であり、プロセスではありません。人、場所、ビジョンがどのように調和するかということです。頭で考えながら、手で感じる手触りを大切にする。直感と技術。経験とプロとしての判断。時間をかけ、細心の注意を払い、自然への深い感謝の気持ちをもってはじめて、ブドウを育てワインを造ることの出発地点に立てるのです。

 

土壌からブドウまで

 

「作る」のではなく「手造り」。

 

ヘッドワインメーカーのチャーリー・ホランドは、ガズボーンでのワインづくりをこのように表現します。

 

ボトル1本1本が、チーム全員の経験、スキル、クラフトマンシップを忠実に反映します。つまり、「職人的であること」とは、完成したワインだけでなく、私たちの仕事への取り組み方、そのすべてを表すのです。ブドウ畑に始まり、ワイン造りの工程一つ一つを導く、ひたむきなビジョンです。土からブドウ、そしてグラスに至るまで、品質と職人的志向は、私たちが一時も離れることなく常に向き合い続けるものなのです。

 

テロワール、つまり、土壌、立地、天候の唯一無二の組み合わせを享受することが、すべての始まりです。ケント州にある60ヘクタールの畑と、ウェスト・サセックス州のグッドウッド近郊にある30ヘクタールの畑。この全く異なる2つのミクロクリマを理解し、手入れをする。まったく同じ畑はどこにも存在しません。私たちにとって、この畑という自然はとても居心地のいい場所です。

 

自社畑のブドウであるからこそ、収穫の最高のタイミングを見極めることができます。ブドウがそのポテンシャルを最大限に発揮するまで、ブドウを成熟させつづけることができるのは、自分たちの畑ならではの特権なのです。収穫を開始する正確なタイミングは、適当な推測ゲームではありません。データ、化学、気象、そして畑での絶え間ない観察と作業で導かれます。そして約20年という時間をかけて、学んできたものでもあります。

 

ブドウからグラスまで

 

最高の状態のブドウがワイナリーに届けられると、また別の職人へとバトンタッチです。テイスティング、官能試験、ブレンド、微調整。そしてまたテイスティング。そしてタンクや樽、バリックなど、それぞれのワインに合わせて選ばれたものに入れられていきます。そしてその後は、時間と忍耐の出番です。ワインはセラーの中で、何年も熟成されます。

 

そして、醸造チームが意見を交換し、見解が一致した時、クラフトマンシップの最終章が始まります。光からワインを守るためにデザインされた黒いガラス瓶にボトリングし、動瓶。最高級のコルク。Gusbourneのラベル。そして最後に、チームのメンバーによって1本1本チェックされ、手作業で磨かれた後、丁寧に梱包されて送り出されていきます。土壌からグラスに至るまで、私たちの本質である「職人的」という言葉をエレガントに思い起こさせるものとして。

 

ガスボーンのヴィンテージ・スパークリングワインを贈るということは、大自然の時と場所をまっすぐに映し出した、手作業で造りあげられた英国を贈るということなのです。何年もの時を経て完成した、特別な贈り物を。

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